まめまる 日々の日記

日々のあれこれ。

三鷹市美術ギャラリーへ。

6月6日(火)

 

 

色あせない風景

  滝平二郎の世界 展

 

 

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滝平二郎の画を初めて見たのは小学生の時。

国語の教科書に載っていた、

「モチモチの木」。

 

 

当時は、

夜のモチモチの木

豆太がおじいちゃんのために夜道を走る場面

それが印象的で、

少し怖かったような気がする。

 

 

家に滝平二郎の作品集があることを知ったけれど、

そこまで興味もなかった。

 

 

ただ、

当時朝日新聞を取っていたためか

新聞社からもらうカレンダーの挿し絵が彼の絵で、

トイレの壁に貼ってあったことから

なんだかその絵にどんどん親しみを覚えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

滝平二郎という人は、

元々木版画家で(徴兵により一時中断したものの復活)

手書きの挿絵・木版を経て、

きりえへと移行していったとのこと。

 

 

とにかく、

表情や自然描写の色彩が豊かで引き込まれる。

画の中には風が吹いていて、

花の香りを運んでくれそうで、

川の水面はゆらゆら揺れていて…。

 

 

木版の作品「冬の子供」

これを観た瞬間、

子供の後ろに吹いている風が見えるみたいだった。

 

 

彼のきりえ作品の中には、

長女・長男・次男

と思われる三人組がよく出てくるのだけど、

それぞれの表情が

「おねえちゃんてこうだよな〜」

「これ位の歳の男子ってそうそう、こんな感じ」

と、どれを観ても思う。

 

 

私は末っ子なので

特に次男と思しき男の子を観ていると、

「わかる〜」というものがたくさんある。

 

 

モチモチの木の原画も多くあったけれど、

歳をとったのかジーンと胸が熱くなってしまって、

画の前で涙目になってしまった。

 

 

主人公 豆太のかわいいこと。

おじいちゃんの優しい表情から、

豆太を本当に愛していることがヒシヒシ伝わる。

 

 

坂を駆け下りる場面なんて、

泣きながら必死に走る豆太を抱き締めたいような衝動に駆られた。

(ちょっとコワイ人みたいだけど)

 

 

豆太といえば、

会場内に等身大の豆太がところどころ現れる。

か、かわいい…。

一緒に写真を撮りたかったけれど、

ぐっとこらえました。

 

 

 

画の美しさはもちろん、

とにかく画の中の空気のにおいがする。

なんだか鼻の奥がツーンとなって、

すごくあたたかな気持ちになって、

三鷹まで来てよかった〜と心から思った帰り道でした。

 

 

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このポストカードは、入場券を購入する際にいただきました。うれしい。